プレスリリース
TESS45の後継船型 “TESS45BOX”
1番船がグループ中国工場で進水
2014年5月7日
常石造船株式会社(本社: 広島県福山市沼隈町常石1083、代表取締役社長: 川本隆夫)は、新船型のTESS45BOX(4万5,400トン・ボックス型ばら積み貨物船)第1隻目の進水式を4月30日、グループの常石集団(舟山)造船有限公司(以下、常石集団(舟山)造船)において行いました。
TESS45BOXは、1990年代に3万7千トン級から4万5千トン級ばら積み貨物船の多様な寄港パターンをカバーする船型として累計69隻の建造実績がある4万5千トン型ばら積み貨物船TESS45の後継船型です。船長を従来のTESS45(4万5千トン型ばら積み貨物船)より3メートル短い183メートルと、よりコンパクトなサイズにすることで、さらに柔軟に寄港地を組み合わせることが可能です。新たにボックスシェイプ(箱型貨物艙)を採用し、穀物や石炭などのばら積み貨物のみならず、パルプなどの方形貨物やパイプなど鉄鋼製品の輸送にも適する汎用性の高い船型です。開口面積が広く貨物の積み下ろしがしやすく、荷役効率とメンテナンス性が向上するなど顧客価値向上を実現しています。さらに、TESS※1シリーズの開発30年で蓄積された船体形状の改善や環境デバイスの投入によって、燃費をTESS45よりも約13%向上させた省エネ船です。
TESS45BOXは、2011年に開発、市場に再投入され、2014年4月末までに累計7隻の受注があり、建造第1隻目となる本船は2012年4月に海外の友好船主より初めて受注した3隻のうちの1隻です。本船は、船主や常石集団(舟山)造船などの関係者が見守るなか、午前11時25分、無事に進水しました。2014年6月下旬に竣工の予定で、常石集団(舟山)造船では2014年内に同船型2隻を竣工する予定です。
※1 ツネイシ・エコノミカル・スタンダード・シップ。1984年にシリーズ最初の船型、TESS40(4万重量トン型ばら積み貨物船)を竣工。その後、TESS45、TESS52、TESS58などバリエーションを増やし2012年1月にはハンディマックスシリーズで竣工300隻目を達成。
進水する本船
TESS45BOX第1隻目について
■主要目
船種 | 45,400MT型ばら積み貨物船 |
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長さ | 183メートル |
船幅 | 30.4メートル |
深さ | 16.5メートル |
載貨重量トン | 45,400メトリックトン |
総トン数 | 27,700トン |
貨物艙の開口サイズ |
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主機 | 三井MAN B&Wディーゼル機関6S50MC-C8.2 |
航海速力 | 14ノット |
建造工場 | 常石集団(舟山)造船有限公司 |
■特長
- プロペラ前部に取り付ける複数の翼型構造物「MT-FAST」を搭載。
水流を整えることで推進効率が向上する。
日本郵船グループ会社の株式会社MTIと共同で開発した。 - 船首部の波の抵抗を軽減する「SEAWORTHY」を搭載。
高い波でも抵抗が少なくなり、貨物搭載時のシーマージン
(波浪中の抵抗増加)を最大約5%削減できる。広島大学と共同で開発した。 - 風圧を低減する形状の居住区を搭載。広島大学と共同で開発した。
- 鉄鋼製品など重量物の搭載に対応し、船底の構造強度を高めている。
- バラスト水処理装置を標準搭載。
― 本件に関するお問合せ先 ―
ツネイシホールディングス株式会社
マーケティングコミュニケーション部
担当:(本社福山市) 清水、大西 TEL:084-987-4915
(東京オフィス) 榊枝 TEL:03-3264-7733