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「TESS58」建造100隻目を竣工海外工場で連続建造し4年10カ月で達成

2011年11月11日

常石造船株式会社(以下、常石造船、代表取締役社長:川本隆夫)は、5万8千トン型ばら積み貨物船「TESS58」の建造100隻目”TOUCAN BULKER”を、2011年10月13日にフィリピンのTSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.(以下、THI)で竣工しました。2006年12月に第一番船をTHIで竣工して以来、主にTHIと中国の常石集団(舟山)造船有限公司で建造を進め、4年10カ月で通算100隻達成となりました。

「TESS58」は、常石独自のオリジナルブランドTESS(ツネイシ・エコノミカル・スタンダード・シップ)ハンディマックスバルカー※1の最新型商品です。「TESS」開発当初のコンセプトである、汎用性と運航採算性の高さを引き継ぎ開発しました。デッキクレーン型の荷役設備を搭載しており、石炭や鉄鉱石などのばら積み貨物に加えて、長尺パイプやホットコイル※2などの鋼材も搭載できる汎用性の高さが特徴です。また、ハンディマックスサイズの中でも大型化を図り5万8千トンの載貨重量を確保しながらも、大学や海運会社との共同研究で生まれた新技術「SEAWORTHY」※3や「MT-FAST」※4などの環境技術を採用し燃費を向上させることで運航採算性を高めています。

「TESS」は、1980年台初頭に欧州船主の要望に応えるため、当時ハンディマックスバルカーとして一般的だった3万6千トンの載貨重量を4万トンに増加させた船型を開発、ブランド名をTESS40と命名し1984年に1隻目を竣工しました。国内外の顧客から好評をいただき受注を重ねる一方、国際海上物流量の増加傾向と顧客ニーズを捉え、より大量の荷物を搭載できるよう、TESS45、TESS52、TESS58へと船体の大型化を図ってきました。2012年1月には、TESSハンディマックスシリーズの通算300隻目を竣工する予定です。

※1 4万トン〜6万トン未満のばら積み貨物船。国際海上輸送において小回りのきくサイズで、一般的にデッキクレーン(甲板上荷役装置)を持つことから、世界の多くの港で、荷役設備の乏しい港でも幅広く活躍する船型。
※2 主にプラント建設や車両製造などに用いられる資材。
※3 広島大学と共同で、船首部の波の抵抗を軽減するため、波の高い海でも抵抗が少なくなる船首形状を開発。貨物搭載時のシーマージン(波浪中の抵抗増加)を、最大約5%削減できる。
※4 プロペラの前部に取り付ける複数の翼型の構造物。水流を整えることで、推進効率が約4%向上する。日本郵船グループ会社の株式会社MTIと共同で開発。

― 記 ―


TESS58

TESS58”TOUCAN BULKER”の主要目

船種 載貨重量58,100メトリックトン(mt)型ばら積み貨物船
船名 TOUCAN BULKER (ヨミ:トーカン バルカー)
長さ×船幅×深さ 約190m×32.26m×18m
載貨重量トン 57,991mt(メトリックトン)
総トン 32,309トン
主機 三井MAN B&Wディーゼル機関6S50MC-C(Mark7)
馬力 連続最大出力8,400kw×113回転/分
航海速力 14.5 ノット

― 本件に関するお問合せ先 ―
ツネイシホールディングス株式会社 広報・CSR室
担当:宮宗(みやそう) TEL:084-987-4915