2026/11/05

常石三保造船トピックス企業動向製品

常石三保造船 新潟工場にてモーリタニア向け漁業調査船の命名・進水式を開催 ― モーリタニア漁業発展の日本人立役者を讃えた調査船が進水 ―

漁業調査船「MASAAKI NAKAMURA」

常石三保造船は、10月29日(木)、新潟工場においてモーリタニア・イスラム共和国向けに建造中の漁業調査船の命名・進水式を行いました。本船は、水産資源の調査や海洋環境の観測を通じて、モーリタニアや周辺国における持続的な水産資源管理と海洋環境保全を支える重要な役割を担います。

命名式では、モーリタニア・イスラム共和国大使館 アーメドゥ・モハメド・ラディ大使によって、本船は「MASAAKI NAKAMURA(マサアキ ナカムラ)」と命名されました。船名は、独立行政法人国際協力機構(JICA)元専門家の中村正明氏の功績を讃えたものです。中村氏は1978年から1985年にかけてモーリタニアに派遣され、当時まだ発展途上にあった同国の沿岸漁業の振興に尽力しました。特に、日本式のタコ壺漁の導入・普及に取り組み、タコ壺漁は現在、約4万人の雇用を生み出す同国を代表する漁法となっています。また、日本が輸入するタコの約4割に相当する約12,000トンがモーリタニアから輸入されており、両国の経済的な結びつきの強化にもつながっています。モーリタニアでは中村氏の功績が広く知られており、同氏への敬意から、子どもに「マサアキ」と名付けた人もいるとされています。今回、中村氏への敬意を表した船名が付されることとなった背景には、こうした長年にわたる感謝があります。

進水式では、中村正明氏ご夫妻が支綱を切断し、くす玉が開かれると、会場は大きな拍手に包まれました。式典には、大使や中村氏ご夫妻、JICA理事長特別補佐の中村俊之氏をはじめ、多数の関係者が出席。モーリタニア漁業の発展を支えた中村氏の功績に思いを馳せながら、半世紀にわたる両国の友好と協力の歩みを祝いました。

今後も常石三保造船は、漁業調査船をはじめとする小型船で培ってきた豊富な建造実績と技術力を生かし、国内外の水産業と海洋産業の持続的な発展に貢献してまいります。

■漁業調査船「MASAAKI NAKAMURA」の概要
用途:水産資源調査、海洋環境観測
引き渡し先:モーリタニア・イスラム共和国 / モーリタニア海洋水産研究所
全長×船幅×深さ: 約44.3m × 8.80m × 5.80m
国際トン数:約490

〈モーリタニア・イスラム共和国大使館 アーメドゥ・モハメド・ラディ大使コメント〉
日本政府および日本国民の皆様から、JICAを通じてモーリタニアに多大なご支援をいただいていることに、心より感謝申し上げます。豊富な漁業資源に恵まれた当国にとって、漁業管理と海洋環境の保護は最優先課題です。1997年に日本の無償資金協力により調達した調査船が2021年に運用を終えて以来、新たな調査船の調達は喫緊の課題でした。本船により、科学的情報に基づく水産資源の持続的な利用が可能となります。本調査船は、日本のタコ壺漁の技術を当国に伝え漁業発展に多大な貢献をされた中村正明氏への敬意を表すとともに、両国の友好の証として、同氏の名を冠しています。両国の協力関係が末永く続くことを願っています。

〈常石三保造船 代表取締役社長 檀上明人コメント〉
中村氏が現地の方々と築かれた信頼が、半世紀近くを経た今も船名として受け継がれていることを、大変意義深く感じています。そのような船を当社の新潟工場で建造できたことを光栄に思います。本船は多種多様な調査・観測機器を搭載する船であり、高度な仕様が求められる小型船の建造で培ってきた当社の技術力を結集して建造しております。本船がモーリタニアの持続的な水産資源管理に貢献することを願っています。

命名するモーリタニア・イスラム共和国大使館 アーメドゥ・モハメド・ラディ大使
支綱を切断する中村正明氏ご夫妻
命名された漁業調査船「MASAAKI NAKAMURA」
本船前の4名(左から、JICA 中村俊之理事長特別補佐、モーリタニア・イスラム共和国大使館 アーメドゥ・モハメド・ラディ大使、中村正明氏、常石三保造船 檀上明人社長)