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フィリピン共和国 大統領
ベニグノ ・ S. アキノ3世

  このたび、TSUNEISHI HEAVY INDUSTRIESがフィリピンで創業20年を迎えられましたことを心よりお慶び申し上げます。
  この記念すべき出来事は努力とパートナーシップ、そして強い意志から生まれた成功の証となるものです。当時約270人の日本人スタッフの方たちが現地で任に就いたのに始まり、御社はやがて1万3千人以上の屈強なフィリピン人スタッフを抱える企業へと成長を遂げられ、国際的な海運会社と協力して世界の海を舞台にサプライ・チェーンを支える存在となりました。
  私は御社がこれまでと同様、引き続きわが国民に対して信頼を寄せて下るようお願い申し上げます。御社の事業は、より尊厳のある、そして実りのある生活を送りたいという彼らの夢を育み、地元バランバン町やセブ州、周辺地域、そしてわが国全体にさまざまなチャンスも与えてくれました。今回のお祝いが御社の20年間にわたる業績を称えるものであると同時に、今後もわれわれのパートナーとして、ひたむきに前進されること、そして将来にわたりさらなる変革を遂げ、ひと重視の姿勢を貫きながら、一層の発展を続けられるようお祈り申し上げます。
  国際経済においてはアジアに注目が集まっており、そのためわが国の経済活動もさらに活発になってきております。御社がわれわれと手を取り合ってこの急成長を遂げている市場を支え、あらゆる障害を取り除いてフィリピンの発展を助け、この地域におけるダイナミックな気運や可能性を最大限に活かして行かれることを願っております。
  創立20年おめでとうございます。今後も不屈の精神による益々のご発展をお祈り申し上げます。

フィリピン経済特区庁 長官
リリア・B. デ・リマ

  このたび、TSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES(CEBU), Inc. が20周年を迎えられたことに対し、その役員およびスタッフの皆さまに心よりお祝いを申し上げます。
  わが国は御社のように世界中で活躍されている一流の造船会社を受け入れていることに誇りを感じ、また御社が世界的な造船産業の発展のみならず、わが国を世界で第4位の造船国に発展させ、多大な貢献をされて来たことを十分理解しております。
  われわれは御社が多大な投資、雇用および輸出の創出、技術移管の面でわが国の経済全般における発展に貢献してきたことに深く感謝しています。御社はフィリピン経済特区庁(PEZA)にとって投資をもたらしてくれる会社の中でも親密、貴重、かつ重要な存在であり、経済発展のパートナーであります。
  このたび、御社が20周年を迎えられたことはフィリピンとPEZAそして御社の間に長い間培われてきた絆の強さを証明する以外の何物でもありません。そして私はTSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES(CEBU), Inc.が今後も発展を続け、優れた船づくりにおいてリーダー的な役割を果たすだけでなく、優れた造船事業の成功例として世界のベンチマークの対象となるに違いないと確信しております。
  乾杯!

フィリピン共和国 セブ州知事
ヒラリオ・P. ダビデ3世

  今から500年前、ポルトガルの探検家フェルナンド・マゼランは5隻の船とともにセブに到来しました。5隻の船の合計重量は480トンでした。その中で一番小さな船はサンチャゴ号で、そのサイズはわずか75トン、一番大きな船サンアントニオ号ですら120トンでした。

  現在までに、セブで進水した一番大きな船は1月にバランバンにあるTSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES(CEBU), Inc. (THI)が竣工した18万トンの“FRONTIER ZONE”です。THIは、61社にもおよぶ協力会社など、直接あるいは間接的におよそ1万3,000人を雇用し、2014年度は約250億ペソあまりの経済効果を地元にもたらすと予想されています。

  セブ州における常石グループの存在は、その経済効果のみならず、それ以上に、セブが今後大きな事業の受け入れを歓迎し、その準備が整っているという印象を海外に与える意味で重要な役割を果たしていてくれています。

  これからの20年間も、これまで以上にともに発展していけるものと信じております。

フィリピン共和国セブ州第三地区州政府委員会委員
アレックス・S. ビンハイ

  バランバン町はセブ島の西海岸にあり、島の東側にあるセブ市に隣接する町です。
  1990年代、当町の年間予算は2千万ペソでしたが、これは町民の生活の向上を図るどころか職員の給料も満足に払えないほどでした。
  このような厳しい経済状況は、1992年、船舶解体会社K&A METALが設立してから変わり始めました。ここで働くバランバン出身の従業員は2,3百人ほどでしたが、その家族の生活向上に役立ってくれました。
  これが1994年にTHIが当町で船舶の建造を始めると、雇用される従業員も何千人単位となり、町の経済も一挙に発展し、町全体の生活環境の改善に何倍もの効果をもたらしました。
  その良い例が町の市場です。以前ここで豚は日に一匹、牛は週に一頭だったのが、今では豚は毎日30から場合によっては100匹、牛も毎日2頭消費されています。また銀行も今では全部で6行あり、ATMキャッシュコーナーも市街の至る場所にあります。交通量も増え場所によっては渋滞が起きるくらいです。そして何より重要なのが町の予算で、1990年代の2千万ペソから今では2億5千万ペソへと増えました。お陰で当町では水道設備や道路舗装、公園、遊園地、運動競技場、市場の拡張整備などさまざまなインフラ整備を行い、町民の生活の質を大きく向上させることができました。昔であればこれらの多くは夢物語でしたが、それが現実になったのです。
  活気のない町から、進歩的な町へ。THIのお陰で我がバランバンはセブ島の他の町が憧れる町になりました。
  こういった今があるのも全てTSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Incのお陰です。

TSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU),Inc. 社長
河野 仁至

  創業以来、生産方式移管のため日本から来ていただいた指導者たちのご努力のお陰で、フィリピン従業員の能力は高まり、世界に通用する競争力を持つ会社に成長しました。そしてこのように世界でもトップクラスの企業で働けることを大変誇らしく感じています。
  今後はフィリピンにおける経済成長を機に、東南アジア諸国の中で“マザーヤード”の役割を担い、ここバランバンがフィリピンの造船城下町となるよう努力を続けます。そのためわれわれは系統立てた教育プログラムを提供していくことで技術力を常に向上させ、近代的かつ最先端の設備を活用し、工場施設での生産性を最大限に引き上げ、年間30隻レベルの建造数を達成していきます。また、今後当社の従業員たちの継続的な教育が必要となり、それにより成果をあげていく所存です。
  またこの場を借りまして、これまでずっと暖かい支援を下さった地元の皆さま、そしてフィリピン政府に心よりお礼を申し上げます。おかげさまで、今日の記念すべき日を迎えることができました。またアボイティス・グループの皆さまそして全てのお客様にも、これまでの支援およびアドバイスに心から感謝いたします。
  最後に、フィリピンおよび日本人スタッフに対し、日ごろの協力的かつ献身的な仕事ぶりに感謝の意を表します。今日の製品品質は、皆さんによって達成されました。これからもさらなる向上に向け、ともにがんばりましょう!