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常石造船、THIセブ工場の生産力増強を決定

2003年10月24日


—年間14隻へ建造数倍増  工場設備を拡充・強化 —


常石造船株式会社(本社:広島県沼隈郡沼隈町常石1083、代表取締役社長:神原勝成、以下 常石造船)は、フィリピン・セブ島に設立した造船現地法人「Tsuneishi Heavy Industries Inc.(代表取締役社長:河野健二、以下THI)」のセブ工場における建造量の倍増に向け、船台の新設をはじめとした同社の工場設備の大幅な増強を実施します。2004年9月に向けて、投資総額は約40億円を予定しています。

THIセブ工場では、2001年以降、年間7隻の5万2千トン級バラ積み貨物船(ハンディマックスバルカー)を中心に建造が行われています。THIは現在計画している工場設備の増強によって、2005年度には年間11隻売上高約230億円、さらに2008年度には現在の2倍となる14隻売上高約300億円の建造を可能とする計画です。
すでにTHIでは、工場用地として6万4千平方メートルに及ぶ海岸埋め立て工事に着手しており、船台の建設をはじめ常時3隻の繋留を可能とする艤装岸壁の建設、船台クレーンの大型化、内業工場および付帯設備の増強を実施します。工事は2004年9月完了を予定、これによりセブ工場の敷地は、常石造船・多度津工場とほぼ同じ40万平方メートルに拡張され、常石工場、多度津工場と肩をならべる常石造船グループの主力工場となります。

堅調な船舶市況を背景として、常石造船では、バラ積み船の標準船種として定評があり、現在160隻以上が就航している「TESS」シリーズを中心に今後3年間の受注を確保しています。今後も中国の経済成長等を要因として船舶需要の伸びが予想されており、バラ積み船に対しても引き続き活発な受注が見込まれます。迅速な引き渡しと高い品質を望む船主の要求に対応するため、常石造船ではセブ工場の生産力増強を決定するに至りました。

常石造船は今後とも、日本、フィリピン、中国に展開するグローバルな生産拠点の連携、拡充をはかり、品質向上やコストダウンのとり組みを積極的に進めて、国際競争力の一層の強化をめざしていきます。

<参考1> 
常石造船は、1994年にフィリピン・セブ島のバランバン町にTHIを設立しました。現在、セブ工場は5万2千トン級バラ積み貨物船を建造する中心工場として新造船事業を担うとともに、年間130隻以上(2002年実績)の修繕事業を行っています。1998年にはISO9001の認証を取得し国内工場に遜色のない品質管理を実現、さらに環境への対策を進めた工場に与えられるISO14001認証を年内に取得するためのとり組みを積極的に進めています。

<参考2>
 常石造船は、造船事業のグローバル化に積極的にとり組み、成功させたわが国で唯一の企業です。すでに海外ではフィリピンのTHIに加え、中国・江蘇省鎮江における「常石(鎮江)鋼製有限公司」、中国・浙江省秀山島に設立した現地法人「常石集団(舟山)船業発展有限公司」の2つの現地法人を設立し、艤装品や居住区ブロックなど船舶部品工場を稼働させています。

■ 本件に関する報道関係お問い合わせ先
常石造船株式会社
経営企画部長  長谷川 弘
TEL:084-987-4915
Eメール:hiroshi_hasegawa@ts.tsuneishi.co.jp
URL: http://www.tsuneishi.co.jp/