常石造船株式会社（本社： 広島県福山市沼隈町常石1083、代表取締役社長: 川本隆夫）は12月８日、新たに開発した風圧抵抗を低減する新技術“AEROLINE”を搭載した、5万7,500トン型バルカー“TESS58 AEROLINE” の1隻目を、グループのTSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.において進水しました。

常石造船株式会社
http://www.tsuneishi.co.jp

TSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.
http://www.thici.com/

TESS58　AEROLINEは、累計400隻に迫るTESS※1シリーズのTESS58の燃費効率を向上させたプレミアム船型です。 “AEROLINE”とは、風圧抵抗を低減する新技術で、従来の建造船で導入している居住区外の隅切り形状と、新たに開発した船首上部の流線形状とを組み合わせ、風圧抵抗を10％削減します。船首上部の形状に丸みをもたせた、流線型のスタイリッシュなデザインです。

TESS58 AEROLINEは低燃費船が求められるなか、 “AEROLINE”の搭載のほかにも、補機熱回収ユニット※２や“TOP-GR※3（トップギア）”により、低振動で推進効率を高めたプロペラ、船外から空気を直接取り入れエンジンの燃焼効率を向上する”FAIS※４(ファイス)”などを採用。抵抗の少ない船体形状に加え、独自の省エネ技術と電子制御エンジンを搭載することで燃費性能を高めています。燃費は従来のTESS58と比べ、約13％改善しています。

※1　ツネイシ・エコノミカル・スタンダード・シップ。1984年にシリーズ最初の船型、TESS40（4万重量トン型ばら積み貨物船）を竣工。その後、TESS45、TESS52、TESS58などバリエーションを増やし2012年1月にはハンディマックスシリーズで竣工300隻目を達成。2014年５月にはTESS64AEROLINEを市場投入。

※２　船内に設置された発電機の排熱を再利用を目的に熱源として回収する装置で、主機用ボイラーを通じて熱エネルギーに変換する。主機用ボイラーの燃料使用量を従来より12％から25％削減可能。2013年に三浦工業株式会社と共同開発。

※3 プロペラの推進効率を高める“Tsuneishi Optimized Propulsive Gear : TOP-GR”。コンピュータによる緻密な計算とシミュレーションを重ねることで、翼数、直径、翼断面の形状、翼幾何分布を最適化設計し、高効率で低振動の省エネ型プロペラを実現する。

※4 エンジンの燃焼効率を高める“Fresh Air Intake System : FAIS”。右舷ウィングピラー部にエアダクトを設置し、船外から冷たい外気をエンジンの給気として直接取り込み、燃焼効率を高めるシステム。

■TESS58AEROLINE第1隻目の主要目　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
【船種】57,500メトリックトン型ばら積み貨物船
【長さ】190メートル
【船幅】32.296メートル
【深さ】18.018メートル
【載貨重量トン】Abt.57,500メトリックトン
【総トン数】Abt.32,700
【主機】M.A.N. -B&W 7S50ME-B9.3
【航海速力】14.5ノット
【建造工場】TSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

■常石造船株式会社の会社概要
創業から111周年を迎えた造船・海運業を中心に事業展開する常石グループの中核会社で、国内の常石工場（本社）とフィリピン、中国の海外2工場を展開し、3万トン～18万トン級のばら積み貨物船を中心に年間60隻程度を建造する。

URL：http://www.tsuneishi.co.jp/
代表取締役社長：川本 隆夫
事業内容：船舶の建造、修繕
創業：1917年（大正6年）7月
資本金：1億円
従業員：約710人（2013年12月時点）
事業拠点：常石工場（広島県福山市）

造船事業関連会社：
TSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.（フィリピン・セブ島）
http://www.thici.com/
常石集団（舟山）造船有限公司（中国・浙江省）
http://www.tsuneishi-zs.com/　
常石鉄工株式会社（広島県福山市）
http://www.tsuneishi-iw.jp/
常石商事株式会社（広島県福山市）
http://www.tsuneishi-tradings.co.jp/　
常石エンジニアリング株式会社（広島県福山市）
http://www.tsune-e.com/
多度津造船株式会社（香川県多度津町）

－　本件に関するお問い合わせ先　－
ツネイシホールディングス株式会社
マーケティングコミュニケーション部
pr@tsuneishi.com
本社福山市　 TEL：084-987-4915
東京オフィス TEL：03-3264-7733