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常石造船、次期ハンディマックスに電動甲板機械の標準搭載を決定

2003年9月24日


—環境を考慮し造船業界に先駆けたとり組み—


常石造船株式会社(本社:広島県沼隈郡沼隈町常石1083、代表取締役:神原勝成)は、環境を考慮した造船業界に先駆けるとり組みとして、次期ハンディマックス・バルカーTESS58において電動甲板機械の標準搭載を決定しました。

従来、揚錨機やデッキクレーン、ウィンチ等、船舶に搭載される甲板機械は油圧式が一般的であり、メンテナンスやランニングコストの負担と機器からの油漏れによる海洋汚染のおそれがあるのが実情でした。常石造船では、次世代船の開発においては運行における経済性とともに環境問題への対策を重視、次世代ハンディマックスとなるTESS58の開発にあたり電動甲板機械の採用を決定しました。

TESS58は電動甲板機械の採用により、油漏れによる海洋汚染のおそれを大幅に減少させるとともに、メンテンナンス部品を少なくすることによりランニングコストの軽減が可能となります。この他にも、環境への配慮として船尾付加物による推進効率のアップ、燃料油タンクの2重底中央部への配置と船側部燃料油タンクの二重船殻化により環境に対する安全性の向上を図っています。

電動甲板機械の搭載を予定するTESS58は、TESS 52の喫水を深め、全長や全幅を拡張することなしに5万8200トンへ載荷重量を増加させ、いっそう経済効率を高めることをめざして新開発されました。特に、TESS58は カーゴ容積の増大、ハッチ開口部の大型化など数々の特長を備えるバラ積み船の最新鋭船種です。
常石造船では、現在、パナマックスBCシリーズ、カムサマックスBCシリーズにおける電動甲板機械の全面的な採用を計画しています。これにより、すでにバラ積み船の標準船種となっているTESSシリーズの評価は、今後いっそう高まるものと期待しています。